Vol.23 | LACCO TOWER / 松川ケイスケ&細川大介

Vol.23 | LACCO TOWER / 松川ケイスケ&細川大介

「振り返ってみると全部そうだった。」

インタビュアー:
NANAMI (アソビシステム) / 清水真輝 (BACHIC ASHLEY プロデューサー)

ゲスト:
LACCO TOWER / 松川ケイスケ&細川大介

結成から20年が経つLACCO TOWER。メジャーデビュー5年目を経たメンバーのお2人に、2021年を振り返り、音楽活動で感じたことを語っていただきました。


「日本語に拘り続ける。」

NANAMI:
LACCO TOWERっていうグループ、どんなバンドなのかなっていうのを知りたいなって思うんですけど。
松川:
そうすね、どんな。まぁあの今日はその5人組のLACCO TOWERって日本語ロックバンドなんですけど、今日はその5人のうちの2トップがお邪魔をさせていただいていて、残りはね、ほんと猛獣みたいな感じなんで、まだあのちゃんと言葉が話せる2人が今日はお邪魔させて頂いてということで大体そのどんな感じかって分かっていただけるのかなと。
細川:
分かり辛いわ。まぁ5人組でロックバンドなんですけど。あの日本語の歌詞をすごい特徴としてて、やっぱり全部タイトルは漢字で。
松川:
や、なんかね。中々こう自分らのことを改めて紹介することって無いから、どこかなって思ったんですけど、さっき細川が言った通り、僕ら曲100、今何曲ある?
細川:
140曲とか150曲くらい。
松川:
ぐらいあるんですけど、タイトルが全部漢字一言なんですよ。ナンタラカンタラってのがなくて、例えばこの台本にもありますけど「地元」とか「特徴」とか、そういうのが全部タイトルになってる曲が150ぐらいある、今年20年目になるバンドでございます。
清水:
漢字一言でいくっていうのは、もう結成の時に決めてたんですか。自然とそうなったんですか。
松川:
結成して2、3年ぐらいの時に振り返ってみると全部そうだったんですね。で、じゃあ、そうしよっかっていって、歌詞全部僕が書いてるんですけど、そこからはもう意識的に100何曲はずっとやってきました、はい。
NANAMI:
作詞のほとんどは担当してるのは松川さんかなと思うんですけど、日本語歌詞に拘りを持ってるのは何か理由とかってあるんですか。
松川:
あの一番自分がその母国語で、何でもこう使い方も話し方も感度も含めて全部分かってる言葉だからこそ、一番表現しやすいかなっていうだけなんですけど。あの僕結構本が好きで読書をするのとかが好きで、その昔の作家さんみたいに、僕はまぁ小説書けないですけど、そのなんか作品を残す時に、なんかねそのタイトル、小説ってやっぱタイトルで色々こう何か考えながら物語に入ってったのが、こんな話だったんだっていうことの方が多いと思うんですけど、なんか自分が作るものもそんな風に捉えてもらいたいなっていうところもあって、あの結構日本語で読んでも納得感があるようなものを、なんか日本語の歌詞って結構サラで読むと恥ずかしいこと言ってたりとか多いんじゃないですか。それはそれでね全然いいんですけど、何か僕はその歌詞をサラで読んでも、何か1つの本読んでるみたいな感覚になれるようなものを作りたいなと思って、それがだからやっぱ日本語が多い理由なのかもしれない。
NANAMI:
そうなんですね。今年ももう終わっちゃうんですけど、今年どうでしたか1年振り返ってみて。
細川:
やっぱり凄い色々考える年でしたね。やっぱりミュージシャンってもう音楽作ってライブやって届けるっていうのが当たり前としてあったものが、それが全く奪われてしまって、じゃあ本当にこれからどういう風に届けていくのか、皆に伝えていくのかもそうだし、僕がそのじゃあミュージシャンとしてどうなっていきたいかっていうのも、やっぱ自分自身の生活も含めて考えなきゃいけないなっていう風になって、結構生き方は変わったかもしれない年でしたね。
NANAMI:
松川さんは何かありますか。
松川:
そうですね、今年は凄く家にいる時間が長かったので、何だろうな、あのライブ一本やる意味だったりとか、それこそこういう場に出させていただくことだったりとか。なんかあの1個1個、色んな人のこう協力があってできてるんだなっていうのを意外と再確認できたというか、なんか当たり前のようにこの5年間特にメジャーに来てからは結構突っ走ってきたんですよね。毎年アルバム出してましたし、それってなかなか結構しんどいですよね毎年フルアルバムを出すっていうのって、でもそういうのなんか普通にやってきたんですけど、振り返ってみると結構色んな人がこう協力してくれてたんだなみたいなのを改めて感じれるというか、っていう意味では凄くあの良い年にはなったかなと思います。

編集後記

LACCO TOWERとして活動する等身大のお2人の姿が終始ありました。これまでの活動、そして今も全力でいるからこそ堂々と、時に和やかな会話ができる余裕の空気感。アーティストとして、バンドとしての歴を物語るような時間だったと感じました。

トークからは見えない苦労や困難は、多くを語らずともヒシヒシと伝わってきます。世界観を大切に活動しながら、等身大でいる彼らだからこそ、今のステージにいるのだと考えます。自分達の色をしっかり貫き通してきたことが彼らの強みなのだと理解しました。

LACCO TOWER(松川ケイスケ&細川大介)

叙情的なリリック、パワフルなドラミング、空を切り裂く轟音ギター、縦横無尽にグルーヴするベース、幻想と狂奏が入り交じるピアノライン。叙情的な詩世界とは裏腹に、ライブパフォーマンスは激情その物。結成20年、メジャーデビュー5年の盛り上がり始めた注目のバンド。