Vol.27 | MAX / MINA

Vol.27 | MAX / MINA

「求めてる空気感。」

インタビュアー:
NANAMI (アソビシステム) / 清水真輝 (BACHIC ASHLEY プロデューサー)

ゲスト:
MAX / MINA

MAX復帰の経緯、MINAさんにとってのMAXについてお伺いしました。


「求めてるタイミングで心が合った。」

NANAMI:
一度、23歳の時に脱退ではないですけど、こう一回お休みってことで。
MINA:
そうですね、その時はやっぱりMAX自体の絆も強かったのもあったし、自分がうまく伝えられなかったので、もうお休みすることが自分の中では、もう脱退しなきゃいけないだろうなっていうぐらい、こうなんか腹括ってじゃないけどMAXを飛び出した形になるんですけど。でも後から、この6年の時を経てメンバーと話して、「もう一回、一緒に頑張ってみよう」って言われて、6年後に戻ってきた形なので。
NANAMI:
最初はやっぱりちょっとメンバーには言えなかったってことですね。
MINA:
言えなかったですね。なんかもう本当にその時は大事なモノを自分の手で壊しちゃったっていう想いの方が20代前半すごく大きかったので、自分からはもう声をメンバーに掛けることもできなかったし、6年間本当に音信不通でした。連絡先も全部消去してたので、一切もう連絡も取らず。それこそMAXのビデオだったりとかも全部見れなかったです、その期間は。
NANAMI:
でもキッカケがあって、他のメンバーの方が声をかけてくれてってところからですね。
MINA:
そうですね、なんかやっぱり自分も子育てをしていく中で何か子ども達がこう私もそれこそ歌えもしなかったので最初のお休み入って3年ぐらい、歌うことも完全に辞めてたので、なんかそこから急に、急にというか子育てしていく中で子ども達がちょっと私が歌っている姿を見た時に、マミーもっと歌えばいいじゃんみたいなことを言ってくれたのが、なんかちょっと自分の心の壁を1つずつ壊していってくれた形で。あー、私もう1回歌ってみようかなっていう風に丁度思い出した時ぐらいにそのMAXも新しい形で、頑張ってくれたAKIちゃんが1人で活動したいからっていう風にまたMAXの形を変える時に、じゃあ美奈子がもう1回挑戦してみたいんだったら、最後一緒にもう一回やってみないっていう。そのタイミングがなんかあったっていうか。
清水:
不思議なタイミングですね。
MINA:
そうですね、お互いが求めてるタイミングで心が合ったって言うか、空気が合ったって言うか。だから、なんかそれもきっとなんか4人の運命だったんだろうしなって思うし、っていう感じですかね。
清水:
復帰して、当時との話題に違いはありましたか。
MINA:
そうですね、その時はまだ私1人が結婚して出産の経験があったので、メンバーは「ねぇねぇねぇねぇ大変なの?」みたいな、すごく聞いてきたので、もうその時は全部教えましたけど。「だからね、こうで、こうで、こうでね」みたいな感じで話はしてました色々、帰ってきた時は。
NANAMI:
子育ての話題とかはやっぱり増えますよね。
MINA:
増えましたね。その後REINAが結婚して、NANAさんが結婚してっていう形でMAXベイビーが増えていき、成長に応じて今こうなんだけど、どうなのとかっていう話をしながら、りっちゃんが「あー家庭を持つと大変ね」っていう感じの。皆すごいねって言いながら聞いてるっていう、なんかそんな会話が今は続いてます。
NANAMI:
MINAさん自身が忙しい時とか、落ち込んじゃったなって時に、これをしたら気分が上がるとか、立ち直り方とかってあるんですか。
MINA:
私の場合は基本的にMAXが元気の源だったりするので、それこそ家の事で大変な時はMAXに帰ると全部忘れられるし。で、仕事が大変だと家に帰るともうそれも全部忘れられるので、このバランスが丁度良いのが、何だろう忙しい時とか気分転換に1番なるっていうか。バランスが今は一番いいかなっていう気がしてます。
NANAMI:
すごく素敵ですね、お仕事でこう立ち直れるというか。
MINA:
そうですね、なんか4人で話してると本当になんか中学生かな、高校生かなってぐらい、自分達の年齢を忘れるぐらいずっと話しているので、それはもう30年経った今でも変わらず。リハーサルの前に1時間ぐらいずっと毎日喋ってるみたいなことが続いているので、多分それが1番リフレッシュできる自分達の時間だったり、するのかなとは思ってます。
清水:
MINAさんにとっての成功とは。成功って言ったら人それぞれだと思いますが、成功とはどういう物だったり、その為にどういう事をしてきた等はありますか。
MINA:
やっぱり諦めないこと、続けること。何でもそうなんですけど、やっぱり諦めるとそこで終わりだし、それが成功なのかどうかは分からないんですけど、とにかく好きなら続ける。もう続けることだな、とは思います。
清水:
やっぱりそれは、デビュー当時の3曲目が売れた当時とかですかね。
MINA:
そう、そのTORA TORA TORAが売れてから、今まで続けてきたっていう、ずっと。それだけがなんか自分達の中の自信にもなるし、ここまで続けられたんだからまだ続けられるよねとか。先にも繋がるしってなると、その続けるって一番大事なことなんじゃないかなって今すごく思っています。

編集後記

昔と変わらない空気感と、時間の経過と共に起きた変化。MINAさんのグループを離れた6年間の葛藤や、MAXと向き合うキッカケが出来たことは勿論、MAXがMINAさんを受け入れられるタイミングだったからこそ、4人の形に戻ることができたのだと理解しました。

MAXの求めていた空気、MINAさんが求めていた居場所。そのタイミングが訪れ掴むことができたのは、諦めず、続ける挑戦心があったからこそ。MAXの完全復活の経緯をお聞きし、人は向き合い、挑戦をする限り、道を拓いていく強い力があるのだと、気付かされました。

MAX(MINA)

1995年にデビュー沖縄出身4人組ボーカルダンスグループ。翌年発売の『TORA TORA TORA』でブレイク。1997年に『Give me a Shake』でオリコン初登場1位を獲得。その後も『Ride on time』など数々のヒット曲を発表。 紅白歌合戦に5年連続5回出場。近年は音楽活動以外にもソロでもバラエティーやドラマ、舞台と活躍の場を広げています。